#27 「寂しい生活」稲垣えみ子さん

稲垣えみ子さんの「寂しい生活」を読みました。

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寂しい生活 [ 稲垣 えみ子 ]
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稲垣えみ子さんをゴロウデラックスで拝見して、その暮らしぶりに注目していました。

前作の「魂の退社」では、どうして退社するに至ったか、考え方が変わったきっかけは何だったのかが書かれていました。

「魂の退社」で書かれた、何に重きを置くか考えさせられた高松支社時代の生活(例えば香川人はこのお金があればうどん何杯食べられると、うどんを単位として捉えている、休日は山に登るなど)も面白かったですが、本作では待ちに待った「どうして電気を使わない生活をしているのか、どんな暮らしぶりなのか」が丁寧に書かれています。

簡単に説明すると、東日本大震災で福島の原発事故です。

私たちの暮らしを豊かに、もっとモノを購入しよう、購入させよう、どんどん消費させようという日本人一人一人の暮らしが、過度な電力消費につながり、原発事故につながったのではないか、と思われたそうです。

電気に頼りすぎている自分の生活を顧みて、原発を使わない生活をするために電気代を半減してみせよう(原発の電力が全電力の半分という値からきています)、と暮らし始めたら、あって当然と思っていた家電は必要ないし、私たちの頭や手足の運動を妨げる存在になっている。

私たちはモノの消費を消費することや、見栄を張ることに意固地になり、大切な何かを忘れている「寂しい生活」をしている、ということが書かれています。

 

 

私は、月10冊以上本を読みますが、間違いなく今年1番面白かった本です。

きっとこれからも私のバイブルになることでしょう。

私は4人家族で、稲垣さんのように電気をないものとして暮らすことは難しいです。

(同じく4人家族で電気代500円のアズマカナコさんはいますが・・・)

でも、ちょっと電気に頼りすぎていたり、見栄や周りの生活レベルに合わせて生活していくことに疲れているんです。

自然とともに暮らしたい。

そんな暮らしが楽しい。

そう思うようになってきたんです。

だから、炊飯器をやめて鍋でご飯を炊いています。

お米を洗った水や雨水をバケツにとっておき、畑やプランターの水やりに再利用しています。

ちょっとした洗濯物は、子供のプール遊びやお風呂のついでに固形石鹸で手洗いしています。

生ごみは動物性たんぱく質のものを除いて、プランターを利用したコンポストに入れてたい肥化しています。

平日のお出かけは、自転車と徒歩、または電車で、車は休日のみ使用します。

どうやったら涼しくなるのか、首に保冷剤を入れた手ぬぐいをまきながら、毎日実験しています。

周りの家族が夏休みレジャーで遠出しているとき、私と子供たちはメダカの観察をしたり、神社を散策したり、一緒にのこぎりを使ってDIYをしています。

古くなったタオルでぞうきんをつくっているときは、無心になれます。

子供が寝静まった後の読書は、心の栄養です。

 

昭和30年代頃までの日本人の暮らしが、私の理想です。

「私たちは、モノを買えばすべてが解決したように感じている。家電は本当に私たちを楽させてくれたのか。」という稲垣さんの一文にはっとさせられました。

本当にそうだな、と。

最新のモノを買えば、今まで抱いていた不満は解消されると今まで当たり前のように思っていました。

でも、新しいモノを買うことで、また違ったわずらわしさが発生するんですよね。

当然ながら、手元のお金も減ります。

モノを買うときは、一時の「ほしい」という感情に支配されずに、それを管理していけるのか、それが必要なくなったときどうするのか、ほかの代替案はないのか、よく吟味しなければいけませんね。

もっとシンプルに、簡単に考えたら、自分を取り巻く環境への捉え方が変わり、解決策が見つかるような、そんな一冊です。